ウーリー・ステックの高所順応中って何?登山動画とプロフィールまとめ

ウーリー氏
引用:ウィキペディア

 

登山家のウーリー・ステック(Ueli Steck)の異名は、「スイス・マシーン」

スイス生まれのウーリー・ステック氏は、アルプスの険しい山々を、己の庭のように楽々と、しかも、常人離れした速度と確実性で登ぼっていくことから、そんな異名が付きました。

まだまだ若いウーリー・ステック氏は、現在「世界最強の登山家」とも言われています。

ところが、この登山家ウーリー・ステック氏の残念なニュースが飛び込んできました。

【ニューデリー時事】ネパール登山協会は30日、著名なスイス人登山家ウーリー・ステック氏(40)が世界最高峰エベレスト(8848メートル)で死亡したと明らかにした。

詳しい状況は不明だが、登山中に滑落したとみられる。

同協会によれば、ステック氏は高所順応中で、エベレスト南西方面の尾根を登山中だった。同氏の遺体はヘリコプターでネパールの首都カトマンズに運ばれた。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170430-00000099-jij-eurp

ウーリー・ステック氏は、今年初のエベレスト登山中で、「高所順応中」だったと書かれているのですが、この「高所順応中」って何?

ここでは、ウーリー・ステック氏プロフィール動画とともに、「高所順応中」って何?について調べてみました。

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高所順応中って?

高山病と言う言葉を聞くように、高度は人体にかなり大きな影響を与えることがしられています。

血液中には、実は酸素も含まれています。

その血液中の酸素濃度を決めるのがヘモグロビンという赤色色素を持つ血液成分です。

ちなみに血漿(けっしょう)は尿のような薄い黄色をしていて、血液検査などである程度の血液を抜くと、赤い部分と透明部分にわがれますね。

その赤い部分がヘモグロビンです。

そのヘモグロビンは、酸素と結合する性質を持っていて、血液が体を巡っていう時に、肺にも当然血液が周っていくのですが、その肺から全身へと酸素を運搬する役割を担っています。

このヘモグロビンの割合が、高度によって体内では変化するんです。

ただ、人は順応性を持っているのである程度の高低差には対応できるようになっています。

登山家は、8,000mを超える高度を「デス・ゾーン」と呼び、これを超えると、一般的に人体は順応することができないといわれているギリギリの高度。

ただ、今回の登山家、ウーリー・ステック氏は、このデスゾーンを超えた世界最高峰エベレスト(8848メートル)で死亡したと伝えられており、この高さまで頭頂できたことが「高所順応中」だったからとされているのです。

高地での登山家の死亡の多くは、直接的にも間接的にも、この「デス・ゾーン」が影響しているといわれています。

デス・ゾーンで、酸素の補給無しに長期滞在することは、身体機能の低下、意識の喪失を招くからです。

ただし、短期間であれば体を順応させることが出来ます。

とはいっても、完全な順応には、数日から数週間を要するそうです。

高所順応中だったとされるウーリー・ステック氏は、高度な低酸素の場所で適応できるように、体を慣らし終わっていたとおもわれます。

低酸素に体が慣れていく状態とは、具体的には

  • 頻脈
  • 浅い呼吸(1回の拍出量の減少)
  • 食物の消化効率は低下

などが挙げられています。

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最終的には、消化効率の低下は、グルコース(お米など炭水化物の最小単位)の分解量が減るために、体の乳酸(にゅうさん=疲労物質)の生成は少なくなります。

消化するために血流や酸素が必要ですから、呼吸を優先させるために食べ物を消化しておく場合ではない、という体の判断です。

血液の成分も血漿(けっしょう=血液中の透明な成分)の割合が減り、ヘモグロビンを含む赤色成分を含む血液成分が増えます。

少ない酸素を体に閉じ込めるためです。

そして毛細血管は収縮し、血液に酸素を多く取り込むため、肺動脈の圧力は増加します。

生命を維持するために1番大切なことは、食べることではなく呼吸って言うことになりますね。

体が高所に適応したかどうかの判断は、血液中の、赤血球数が頭打ちになり、増加が止まると完成とみなされています。

それに要する期間は、おおよそ、km単位の高度に11.4日をかけた日数。

例えば、4,000mの高度に順応するためには、おおよそ45.6日間で、人によっても若干変わってきます。

ウーリー・ステック氏の場合は、適応日数が一般的に言われているよりもかなり早く適応できる体質だったようです。

そしてすでに、体がこの状態になっていたというのが「高所順応中」だったということになります。

ウーリー・ステック氏プロフィール

ウーリー・ステックは、スイスの登山家。 アルプス三大北壁の最速登頂記録を持ち、卓越した登山技術と常人離れした高所耐性から、「スイスマシーン」と呼ばれていました。

名前はウエリ・シュテックと表記されることもあるようです。

  • 名前:ウーリー・ステック(Ueli Steck)
  • 生まれ:1976年10月4日
  • 死去:2017年4月30日

主な登頂記録

  • 2001年:プモリ西壁初登頂
  • 2001年:アイガー北壁”The Young Spider”初登頂
  • 2006年: ガッシャーブルムII峰北壁初登頂
  • 2008年: アイガー北壁ソロ 最速登頂記録・2時間47分33秒
  • 2008年:グランドジョラス北壁ソロ 最速登頂記録・2時間21分
  • 2009年: マッターホルン北壁ソロ 最速登頂記録・1時間56分
  • 2011年: シシャパンマ南西壁ソロ 10時間30分
  • 2013年 :アンナプルナ南壁ソロ
  • 2015年 :アイガー北壁ソロ 最速登頂記録更新・2時間22分50秒
  • 2017年春(死後の登山):エベレスト西稜からローツェへの縦走を計画。順応期間に近くのヌプツェを登っている途中、滑落して約1000メートル落下し、4月30日死去。

ウーリー・ステック氏の登山動画

こちらの動画は、ウーリー・ステック氏がサクサクと雪山をのぼっていく動画で、まるで映画のようです。

こちらは、崖をのぼっていくウーリー・ステック氏の様子。
どちらも凄いです。

 

動画を見るとウーリー・ステック氏「スイス・マシーン」とか「世界最強の登山家」とか呼ばれていた理由がよくわかります。

まとめ

ここでは、登山家のウーリー・ステック氏がエベレスト登山中に滑落したとのニュースを知り、高所順応中だったという高所順応中って何?についてまとめています。

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