樹木医の和田博幸(わだひろゆき)さんが6月5日のプロフェッショナル仕事の流儀の主人公です。

和田博幸さんは、樹齢2千年の老桜や1500本の山桜など桜の名所を復活させてきたほか、倒木で危機にひんした公園など30カ所以上の桜の名所を復活させ育ててきたまさに「樹木のお医者様」。

また、和田博幸さんは、各地を点描しながら100年後も愛される名所を作るためのロードマップを作るのも和田さんの仕事で、花見客が歩く動線や見上げる角度、また地元市民が手入れをしやすい品種などさまざまな視点から立案していくのですが、桜が満開になる春には、回復具合をみて計画を練り直す季節なのだそうです。

ここでは、そんな樹木医の和田博幸さんについて、プロフィールや和田さんが回復させ、管理している桜についても調べてみました。

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和田博幸(わだひろゆき)さんのプロフィール

和田博幸

http://midorikankyo.sblo.jp/index-3.html

  • 名前:和田博幸(わだ ひろゆき)
  • 生まれ:1961年
  • 出身:群馬県
  • 学歴:東京農業大学第二高等学校・東京農業大学農学部農芸化学科卒業

昭和58年に大学を卒業後、財団法人日本花の会の職員となり、桜の名所づくりや名所づくりのための調査、試験研究を担当します。

平成12年に「樹木医」に認定。

また、花のまちづくりの調査研究も担当し、国内外の事例を調査したり、全国花のまちづくりコンクール(農林水産省、国土交通省提唱)では、そのコンセプトづくりや審査基準づくりのスタッフとしても活動されています。

日本花の会の業務以外にも、NPO法人東京樹木医プロジェクトやNPO法人みどり環境ネットワーク!(ともに東京都)の両理事を務め、樹木をはじめとして身近な植物の大切さや自然との共生の必要を働きかけています。

具体的には、主に桜の名所づくりと花のまちづくりにおける地域計画や設計、住民指導と講演会講師などの業務に携わりつつ、誰もが知っている以下の3つの有名な桜の調査や樹勢回復管理や保守も、和田さんが行っていらっしゃいました。

和田博幸さんは常に、100年後を見据えて地道に活動なさっているそうです。

  • 国の指定天然記念物の山高神代ザクラ(山梨県)
  • 大島のサクラ株(東京都)
  • 根古屋神社の大ケヤキ(山梨県)

樹木医とは?

樹木医(じゅもくい、tree doctors)は、日本の民間資格の1つで、みどりの文化財である各地の貴重木から街路樹などの身近な樹木を保護する専門技術者でその名の通り、『樹木のお医者さま』

この、樹木医認定制度は、1991年(平成3年)に林野庁の国庫補助事業として始まり、財団法人日本緑化センターが事業主体は財団法人日本緑化センターが認定の母体になっています。

『樹木医』は民間資格なので、国家レベルの医師や歯科医師、獣医師等の免許ではありませんが、『樹木医』の名称は日本緑化センターにより商標登録されており、同センターによる資格審査合格者のみが使用できる名称と資格になっています。

樹木医になるためには、樹木の診断、治療等に関する業務経験が7年以上、樹木医補の資格を有している場合は認定後の業務経歴が1年以上の者が受験できる第1次審査(筆記試験および業績審査)に合格した後、第2次審査として2週間程度の研修(講義および実習)中、ほぼ毎日行われる筆記試験と、面接に合格する必要があり、かなりの難関です。

競争率も高く、データが古いのですが、1999年の時点で8倍だそうです。

和田さんがどんな風にお仕事をなさっているのか、番組は、植物とは直接関係ない「ビフォー・アフター」ですがYoutubeに動画がUPしてありました。

和田博幸さんが、桜の調査や樹勢回復管理されている桜の木についてまとめておきます。

和田博幸さんが手がけた・山高神代ザクラ(山梨県)

山高桜

http://www.tree-flower.jp/19/yamataka_jindaizakura/jindaizakura.htm

山梨県にある山高神代桜(じんだいざくら)は、武川町の実相寺境内にそびえ、福島県の三春滝桜・ 岐阜県の淡墨桜と並ぶ 日本三大桜の一つです。

樹高10.3m、根元・幹周り11.8mもあり、日本で最古・最大級の巨木として、大正時代に国指定天然記念物第1号となり、平成2年には「新日本名木百選」にも選定されています。

推定樹齢1,800年とも2,000年とも言われるエドヒガンザクラ。想像を絶する悠久の時を超えて咲き続けるそのさまは、神々しく、
見る人は思わず手を合わせるとも言われ、全国の桜を愛でる人たちの崇敬を集めてきました。

ところが、数年前には深刻な衰退にあったようです。

それを土を入れ替えたり、立入禁止の策を立てたり、枯木の枝の手入れなど、あらゆる治療のかいがあって、今年も沢山の花を咲かせて、見物客を楽しませてくれました。

伝説では、神話の武将「ヤマトタケルノミコト」が東征の折に植えたとも伝えられており、名前の由来になっています。

また13世紀頃には、日蓮聖人がこの木の衰えを見て回復を祈ったところ再生したとも言われることから、「妙法桜」とも言われています。

山高神代桜

  • 住所: 山梨県北杜市武川町山高2763
  • 見頃の時期:4月上旬~中旬
  • 【電車】JR日野春駅から車で約15分
  • 【車】中央道須玉ICから約15分中央道韮崎ICから約25分

 

和田博幸さんが手がけた・大島のサクラ株(東京都)

大島桜

https://sakura.hibiyakadan.com/page.jsp?id=14549711

大島のサクラ株は、繰り返された噴火の中を生き残った、樹齢800年以上と推定されるオオシマザクラの巨木です。

オオシマザクラはヤマザクラの原生種で、エドヒガンとの交雑主がソメイヨシノであると言われ、 国の特別天然記念物に指定されています。

地元では「サクラッ株」と呼ばれ、天然記念物に指定されるずっと前から地域の人たちに大切に保護されてきた桜です。です。

木肌(木の幹)を見ると、確かに桜の模様にみえますが、パット見た感じでは、とても桜にはみえませんね。

昔は、房総方面から大島に向かって海を渡る時に、この桜を目印に航海したといわれるほどの大木だったそうです。

もとは一本の大木でしたが、高さ2mから上が枯れてしまったそうです。

ところが、倒れた太枝は生き延び、地面に根を伸ばし、地上にはヒコバエを出して新しい幹として蘇ったそうです。

  • 毎年3月下旬~4月初旬が開花の最盛期で、「桜っ株まつり」が行われます。
  • 元町港より、三原山登山道路~あじさいレインボーラインを経由、車で35分。
  • 岡田港より、都立大島公園動物園を経由、車で30分

和田博幸さんが手がけた・根古屋神社の大ケヤキ(山梨県)

根古屋神社の大ケヤキ

引用:ウィキペディア

根古屋神社の大ケヤキは、山梨県北杜市須玉町江草の根古屋神社境内にある一対の日本有数の大ケヤキです。

神社の境内に、本殿と舞台を挟む形で両脇にある大きなケヤキで、人がとっても小さく感じます。

画像では1本だけしか写っていませんが、境内入ると、向かって右手が「畑木」、左手が「田木」と呼ばれ、いずれも樹高 20 m、目通り幹囲 10 mを超える巨木です。

  • 所在地: 〒408-0103 山梨県北杜市須玉町江草字根古屋5336
  • 電話: 0551-47-4747

まとめ

今年は桜の季節は終わっていますが、お気に入りの桜をレポートするためのチャックシートのようなものがあって、なんだかとても楽しそうです。来年ように!

ここでは、樹木医の和田博幸(わだひろゆき)さんが6月5日のプロフェッショナルにご出演なさるというので、プロフィールや経歴とともに、和田さんが手がけて回復させた桜についても調べてみました。

私達が目にするこういった桜や樹木って、あまりにも当たり前のようにそこに存在はしていても、動物の様に動くことも出来ませんし、成長もゆっくりしているので、生きている実感がとっても湧きにくいものです。

ところが、樹木の幹に耳をつけて、耳を澄ますと、人の体の中を血液が循環するように「ザーッ」という音がするのをご存知ですか?

胎児が、お腹の中で聞くお母さんの血流と同じ音だといわれています。

それはそれは落ち着き、ずっと聞いていたいほどです。

植物は、私達人間が地球に生息するずっと前から地球の住人として、二酸化炭素だけだった地球の空気を酸素にかえて、私達が暮らせるように準備を整え、そして今も私達の生活を守り続けてくれているんですよね。

話はコロリと変わりますが、先週のプロフェッショナルに出演された猫の写真家として有名な岩合さんの言葉と、今回の和田博幸さんの「100年後を見据えた地道な活動」がリンクします。

自然との一体感を覚えることが出来る人がプロフェッショナル

人間が自然の一部だということを感じること、それが一体感を感じることに繫がる

引用:プロフェッショナル仕事の流儀より岩合光昭さんの言葉

 

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