角皆尚宏(つのがい たかひろ)さんという木造校舎カメラマンをご存知ですか?
角皆尚宏さんは、日本全国を旅し、その土地に残る木造校舎を記録し続けているのですが、小学生の頃から15年かけて撮影したその学校の数は、なんと1,200校を超えているそうです。
木造校舎を撮影することになったきっかけが、とても暖かくて感動的なんですよ。
ここでは、そんな角皆尚宏(つのがい たかひろ)さんが木造校舎ばかりを撮影することになったきっかけや出版されている写真集についてまとめています。
木造校舎を撮影することになったきっかけ
角皆尚宏(つのがい・たかひろ)さんが写真を撮り始めたのは、と小学生の頃からなのですが、実はこの小中学生時代に「不登校」を経験した過去があるのだそうです。
今では全くそういう風に見えませんが、当時は家に引きこもり、「毎日死ぬことばかり考えていた」そうです。
そんな尚宏(たかひろ)さんを見かねた父の慶次さんが提案したのが、木造校舎の撮影旅行だったそうです。
子供の角皆さんにとっても、人里離れた集落にたたずむ木造校舎のぬくもりは、言い知れぬ感動を覚えたそうです。
そこは校舎があるだけではなく、集落があり、その土地に暮らす人々との出会いや、学校に通えない自分を責めることなく、ただ寄り添い続けてくれた父の存在によって、次第に生きる力を取り戻していったのだそうです。
その、角皆さんの父・慶次さんは一昨年に他界されています。
角皆さんは今も『父はなぜ、木造校舎を訪ねる旅に連れ出してくれたのだろうか』と亡き父に思いを馳せながら、一人で各地の木造校舎を訪ね歩いていらっしゃいます。
日本木造校舎大全
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角皆尚宏(つのがい たかひろ)さんがこれまでに撮影してきた木造校舎の一部が収録された写真集です。
タイトルが、そのままと言いましょうか、なんだか仰々しい感じですが、中身の写真は見ているだけで、時間を忘れて子供時代にタイムトリップしてしまいます。
本・写真集の構成は
■プロローグ(花輪小学校 ・浦里小学校 ・遷喬小学校)
■時代で見る木造校舎
・明治初期 ・明治中〜後期 ・大正 ・昭和初期 ・昭和中〜後期
■あの頃過ごしたあの空間
・教室 ・廊下 ・特別教室 ・階段 ・トイレ/手洗い場/下駄箱
・体育館 ・校庭 ・校門
■木造校舎のある風景(春 ・夏 ・秋 ・冬)
■校庭の住人: 二宮金次郎
■その後の木造校舎
・木造校舎とのお別れ ・生まれ変わった木造校舎
そして最後にコラムで締めくくられています。
この写真集の中から、画像を幾つかピックアップしてみます。
校舎と校庭
さすがに私の通った小学校は、この時代よりもうちょっと後のようですが、半分埋め込まれているタイヤがとっても懐かしいです。
校舎の中の階段や廊下や教室
体育館も。
なんだか、小学生の頃の始業式や終業式のほか、全校生徒で集まって、映画を見たり、学園祭の合唱コンクールや演劇など、色んなことを思い出します。
引用:日本木造校舎大全
アマゾンに寄せられていたレビューも良かったよ!という声があがっていました。
●木造校舎の良さが写し出されている本である。
自分が小学校の頃、確かに木造校舎で
4年生まで過ごした。
その当時は、鉄筋コンクリート製の校舎に
あこがれもあった。
しかし、この本を読むと
木上校舎ならではの光景が見て取れる。
現存する木造校舎は、消えゆくとしているが、
どんどん新しい木造校舎が建設されたらよいなあと思いながら、
この本を読んでいました。見るだけでもよい本である。
●何でもかんでもスクラップアンドビルドが正解ではないことが解る貴重な本です。地域に愛される建造物がある所は心豊かな証拠かと
また、もっと大型書籍でだしてもよかったかも、というコメントも有りました!
確かにきれいな写真は、大型の写真集で楽しみたいですものね。
●悪くないが
この大全シリーズで出すのに疑問が
普通に校舎の写真集としてサイズも
大きめで出した方が良かったのでは
写真集と大全集では意味が違ってくる
まとめ
ここでは、角皆尚宏(つのがい・たかひろ)さんという木造校舎カメラマンについて、出版写真本や木造校舎を撮ることになったきっかけについてまとめています。
写真は、見ているだけで子供のころの楽しかった出来事や、先生に叱られた思い出なんかも懐かしいものとして蘇ってくるあたたかい写真集です。
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